仮想通貨被害額、2025年上半期で21.7億ドル超に

2025年上半期、世界の仮想通貨業界で発生したハッキング・不正流出の被害額が21.7億ドルを突破しました。すでに2024年通年を上回る規模であり、被害の深刻さが浮き彫りになっています。特に大きな事件は大手取引所ByBitを狙った「メガハック」と、インド最大級の取引所CoinDCXへの侵入です。これらはセキュリティ技術の進歩を逆手に取った巧妙な攻撃とされ、業界全体に大きな衝撃を与えました。
Web3.0にとって、セキュリティは信頼の根幹です。分散型金融（DeFi）やNFTマーケットプレイスが拡大する中、スマートコントラクトの脆弱性やウォレットの不備が狙われやすくなっています。プロジェクト開発者は単なる暗号技術の導入にとどまらず、定期的な監査やバグバウンティ制度の導入など、多層的なセキュリティ対策を実施する必要があります。
利用者側もまた、二段階認証やマルチシグウォレットの活用など基本的な防御策を講じることが求められます。今後のWeb3.0は「セキュリティリテラシー」を標準装備とする文化を築けるかどうかにかかっているといえるでしょう。